たっぷりのコーヒーを淹れて
僕らは車に乗り込む
ハイウエイで営業に出るみたいだと
君は笑う
羽ばたかなくても
どこまでも滑っていける
泳がなくても
どこまでも沈んでいける
聴こえるのは
鼓膜を押すざわめきだけ
さびしいの
と君はささやく
実を言うと僕は
先を急いでる
薄い皮膚が
海と空を
そして僕らを隔てていることを
今は忘れよう
何度も繰り返すのに
君の眉間の歪みは
これが最後だと
いつも僕に知らせる
そして僕も
君がまた笑う
行き先も訊かないで
僕らは吠える
ハイウエイコヨーテ