波音

 

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だだっ広い空き地を抜ける道

青と黄色の家具屋

赤いスーパーマーケット

唐突に観覧車が見える

彼方には連なる山々

ただそれだけ

 

 

でも僕は波の音を聴いた

冷たい朝の空気の中で

けだるい午後の光の中で

目を閉じて耳を澄まし

確かに聴いたんだ

寄せては返す音を

 

 

君の悲しみを

僕はわからないのだろう

どんなに大切に想っても

ただ君を悲しませただけだった

僕の痛みも償いにはならない

 

 

波の音を聴く

海のない街で

君にはもう逢えない