もう一度川へ

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行きたいな

あの川へ

とても広くて

川沿いの道を走れば

眩しくて

時が止まるみたいだ

 

 

 

 

 

閉店した店を見上げて

おにぎりでも食べたい

店の窓から見える車列を

見ているのが好きだった

すべてが清潔に輝く

今なら紫陽花も見えるだろう

 

 

 

 

僕は君が思う以上に

あの川が好きなんだ

君が教えてくれたから

ふたりで行ったから

いなくなったと思った君が

帰ってきてくれたから

 

 

 

 

紫陽花に間に合わなければ

蓮の花だって見られる

あてもなくドライブをすれば

道沿いにたくさん咲いている

風車を見たり池に近づいたりして

はしゃぐのもいい

 

 

 

 

そして僕は

君を見ていたい

すました顔も

笑顔もみたい

僕は今も恋してる

でももう随分長く

君を見ていない

 

 

 

 

 

見て見ぬふりをした

変わってしまった君を

君はきっと認めない

そして僕のせいだと言うだろう

そうかもしれない

でも息の絶えそうな僕を遠ざける君は

まるで別人の顔をしている

 

 

 

 

 

未来がすぐそこにあるのに

あれほど望んだはずなのに

手が届くところにあるからこそ

遠ざけるんだね

したくないことはしなくていいよ

僕は君の望みをかなえたいから

 

 

 

 

 

許せないはずのことが許せたのは

なぜだと思う?

許せたことが許せなくなるのは

なぜだと思う?

顔も見ずに永遠に離れられるのは

どうして?

 

 

 

 

ああどうしても

あの川に行きたい

行っても取り戻せはしないだろう

だって僕ほど君は

あの川が好きじゃない

胸が痛い

怖いよ

 

 

 

 

 

君は僕なら大丈夫だと言う

そういつもそう言う

そんなわけないのだけど

君の心が軽くなるなら

それでいいや

大丈夫じゃなくても

わからないだろ

 

 

 

 

 

もう何も見えない

僕の目になるといった君

いなくなるんだね

僕は永遠に暗闇の中だ

流れに飲まれて川底に沈む

翻弄されて気を失う

 

 

 

どうしたらいい

どうしたらいい