手当て

 

By: Svyatoslav Bulbakha

 

 

血は出ていたけれど

大したことないと思ってた

もうずっと長い間

傷のない日などなかった

 

 

君は手際よく傷を洗い

大げさな手当てをした

何も言わない君に

僕は抗う術がなかった

 

 

君は僕を撫でた

僕は君に牙を立てた

君は僕を撫で続けた

その感触に僕は不安になり

同時に記憶を探そうとしていた

 

 

君の胸に鼻面を入れて眠る

君の匂いは

獲物の匂いを忘れさせた

君の言葉はわからない

でもその音は心地良かった

その美しい唇の動き

 

 

僕はまた明日出かけていく

足跡を追い匂いを嗅いで

森はいつまでも変わらないだろう

きっと僕の傷跡も

 

 

ただ僕は

獲物を捧げるだろう

精霊たちに捧げるように

君に