ある日部屋に帰ってみると
コップ一杯の水が置いてあった
僕はとても喉が渇いていて
一気にそれを飲んだ
水は身体に沁みわたり
僕は少し眠った
目が覚めると
コップはまたいっぱいになっていた
僕はまたそれを飲んだ
少しだけ残してもう一度眠った
僕は夢をみないで眠った
はじめてのことだった
朝気づいた時には
コップはいっぱいになっていた
僕はそれを飲みほして出かけた
その日からずっとコップはそこにある
いつも水をいっぱいに湛えて
いくら留守にしていても
何日も飲まなくても
水はいつも綺麗に輝いている
僕は少し眺めて飲むことにした
飲み終わった後
いつもじっと見ているけれど
いつも眠ってしまう
僕がはしゃいでいる時も
ひざを抱えている時も
むしゃむしゃと食べている時も
いつもそこにある
きらきらと輝いて
けっして減らない
けっして減らないんだ