あなたと手を繋いで
雨の音を聞きながら話す
僕は雨が好きだよ
地上にあなたと僕だけが
ポツンといるみたいだから
雫に打たれる名も知らぬ木の葉
小鳥が枝から枝へ居場所を探す
ふたりで見つめて笑いあって
でも僕はというと
あなたの横顔に見とれてしまう
あなたに話しかける
聞き飽きそうなほど
あなたが好きだと伝える
だってちっとも言い足りない
わざとあなたから視線を外して
雨の音に耳を澄ましてみる
黙って僕が聞いているのは
本当はあなたの吐息だけれど
絶え間ない雨の音の中
あなたの声が響く
他愛のない話も
僕には一番美しい音楽
その音に身をゆだねながら
あなたのくれた言葉を
あなたの心を
僕は静かに繰り返してる
雨は天から降り
哀しみだけを洗い流すのだろう
ふたりしかいないこの地上で
あなたは僕のものだとわかる
僕は雨が好きだよ
あなたに恋してるから
手を繋いでいれば
何もかも美しいから